七夕の行事は、中国から伝来し奈良時代に広まった「牽牛星(けんぎゅうせい)」と「織女星(しょくじょ)」の伝説と、手芸や芸能の上達を祈願する中国の習俗「乞巧奠(きつこうでん)」が結びつけられ、日本固有の行事となったものである。
七夕は五節句のひとつとして、宮中では「しちせき」と呼ばれていたが、のちに「たなばた」と呼ばれるようになった。
七夕が「たなばた」と呼ばれるようになった由来は、織女の伝説を元にした語源説で、「棚機つ女(たなばたつめ)」の下略(「つ」は「の」の意味)とする説が一般的である。
しかし、古くから農村地域では、豊作を祈り種を撒く「種播祭り(たなばたまつり)」が存在しているため、宮中で行われた「しちせき」が民間に広まった時に混同され、「たなばた」と呼ばれるようになったとも考えられている。