しっぺ返しの語源・由来

しっぺ返しは、元々は「竹篦返し(しっぺいがえし)」と言う。
「竹篦返し」の「竹篦」とは、座禅の際、戒めのために打つ道具で、割った竹に漆を塗った細長い板状のもののこと。
竹篦は、鎌倉時代に禅宗の伝来ととも伝わった。
大寺院の場合、高徳の僧が交代で竹篦を打つ役を務め、打たれた者も打ち返す立場になることから、やられたことを即座にやり返すことを「しっぺい返し」と言うようになり、「しっぺい」の「い」が消え「しっぺ返し」となった。
やられたことと同じことを仕返すことを言ったが、現代では同じことに限らず、即座に仕返しすることを言う。
また、人差し指と中指を揃え、手首のあたりを打つことも「しっぺ」と言う。
これは指を「竹篦」に見立てたもので、1603年刊の『日葡辞書』にも解説があり、このような行為が古くから存在したことがうかがえる。

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