台風の名前の由来と歴史

日本の昔、台風は「野分き(のわき)」と呼ばれ、『源氏物語』第二八帖の巻名にも登場していました。気象学では、風速32.7メートル以上の強風を「颶風(ぐふう)」と呼ぶことが一般的でした。

明治時代末、中央気象台長である「岡田武松」が「颱風(たいふう)」を導入し、1946年の当用漢字の定め以降、「台」の字が使われて「台風」となりました。

「台風」の語源にはいくつかの説があります。一つ目は、台湾や中国福建省で「大風(タイフーン)」と呼ばれ、これがヨーロッパで「typhoon」となり、再び中国や台湾で「颱風」という字が使われるようになったとするもの。もう一つは、アラビア語の「tufan」が「typhoon」となり、「颱風」となったとするもの。三つ目は、ギリシャ神話の風の神「typhon(テュフォン)」が「typhoon」となり、「颱風」となったとするものです。

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