昆布の栄養基礎知識

昆布の特徴、栄養・効能、選び方、保存方法、旬の時期、加工品、種類など、知っておきたい昆布の基礎知識。

昆布の特徴

昆布はコンブ科の海藻で、根の部分で岩礁に張り付いて生息しています。発芽して1年目は厚みも薄く味もあまりよくないので、葉が一度枯れて茎から再度成長してくる「2年もの」を収穫します。
昆布の表面の白い粉はマンニットと呼ばれる旨味のもとです。水洗いするとマンニットが落ちてしまうため、表面の汚れは布巾で拭いて取り除き使用します。
昆布は鎌倉時代の北海道の開発を機に、日本海側を経由して京都に広まったとされます。江戸時代には下関を経由して大阪に入るものの、江戸には大阪経由のため割高になりあまり普及しませんでした。
日本では東北北部から北海道沿岸にかけて生育しています。

昆布だしのとりかた

だし昆布13cm角1枚に対し1リットルの水を目安に用意します。60~70度の温度で弱火に10分かけて煮出すと、透明で香り高いだしを取ることができます。このときお湯が高温すぎるとヨードの味が強く出てしまうため注意してください。
香りや旨味は煮出す方法より劣りますが、水に一晩つけておくことで水出しすることもできます。ストックできて便利ですが、3日を目途に使い切るようにしましょう。

昆布の栄養・効能

昆布にはグルタミン酸と呼ばれる旨味成分が豊富に含まれています。
またミネラルの一種であるヨードは甲状腺ホルモンの原料となり、三大栄養素の代謝を活発にしたり、子どもにとっては骨の成長や知育の発達を助けたりします。
日本人が不足しやすい栄養素である鉄やカルシウム、マグネシウムも含まれています。鉄は赤血球、カルシウムは骨の形成に関与します。マグネシウムは体内の多くの酵素の働きに関与することで代謝を調整する、いずれも大切な栄養素です。
食物繊維も多く、ぬめりの元のアルギン酸は血圧降下作用があります。

昆布の選び方

分厚く全体に白い粉がつき、よく乾いているものを選びましょう。

昆布の保存方法

密閉容器に入れ、乾燥した場所に保存します。冷蔵庫で長期保存が可能です。使いやすい大きさに切って保存すると便利です。

昆布の旬の時期

収穫を迎える7~9月が旬ですが、通年手に入ります。

昆布の加工品

昆布茶、塩昆布、とろろ昆布、おぼろ昆布、昆布醤油など。

昆布の種類

真昆布、利尻昆布、羅臼昆布

主にだし取りに利用されます。

日高昆布、長昆布

佃煮や結び昆布などに加工されることが多いです。

ガゴメ昆布

とろろ昆布やおぼろ昆布に加工されることが多いです。

出典:昆布の基礎知識 – 食品食材栄養事典

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