舞茸の栄養基礎知識

舞茸の特徴、栄養・効能、選び方、保存方法、旬の時期、種類など、知っておきたい舞茸の基礎知識。

舞茸の特徴

舞茸とは、クリ・ナラ・シイ・カシなどの切り株や根元に寄生するきのこです。
天然ものの舞茸はほとんど市場に出回らず、とても高価で、市場に出回っている大半は人工栽培されたものです。
人工栽培されるまでは、美味で希少性が高いことから「幻のきのこ」と呼ばれたり、「舞茸の自生している場所は、たとえ親でも教えない」と言って珍重されていました。
舞茸の調理法は幅広く、天ぷら、酢の物、和え物、焼き物、煮物、炒め物、揚げ物、汁物、炊き込みご飯などに利用されます。

舞茸の栄養・効能

舞茸の栄養成分で特に注目されているのは、β-グルカンという食物繊維です。
β-グルカンは免疫力を高める働きがあり、がんの予防効果が報告されています。
しいたけ・しめじ・えのきだけなど、きのこ類には全般的にβ-グルカンが含まれていますが、舞茸のβ-グルカンは化学構造に違いがあり、MDフラクションやMXフラクションと名付けられた成分が含まれています。
MDフラクションは細胞性免疫を活性化し、腫瘍の増殖を抑制する効果が期待されています。
MXフラクションは中性脂肪の合成を抑え、体内に蓄積された内臓脂肪を減らして、痩せやすい体質をつくることができるといわれています。

舞茸にはビタミンD2前駆体のエルゴステロールも含まれています。
エルゴステロールは日に当たることで、カルシウムの吸収を助け、骨や歯を丈夫にするビタミンDに変化します。

舞茸はビタミンB群も豊富で、とくにナイアシンやビオチンを多く含んでいます。
ナイアシンやビオチンには、三大栄養素である糖質(炭水化物)、脂質、タンパク質の代謝を促す作用があります。

ミネラル類では亜鉛、銅、カリウムを多く含んでいます。

舞茸の選び方

軸が固く締まっているもの。肉厚で弾力があるもの。かさにツヤがあって割れていないもの。色が濃くはっきりしているもの。密集しているものを選ぶと良いです。
湿っぽく表面がべとついていたり、しなびているものは避けましょう。

舞茸の保存方法

水気を拭き取り、空気に触れないよう密閉容器に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存します。きのこ類の中では日持ちする方で、3~10日は保存が可能です。
冷凍保存する場合は、使う状態に小分けし保存します。使う時は解凍せず、そのまま調理しましょう。

舞茸の旬の時期

舞茸の旬は9月から11月です。

舞茸の種類

全体的に白い色をした近縁種のシロマイタケ(白舞茸)は、食感、味ともに舞茸よりも劣るとされています。

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