卵の特徴、栄養・効能、選び方、保存方法、旬の時期、加工品、種類や仲間など、知っておきたい卵の基礎知識。
卵の特徴
卵(鶏卵)とは、鶏の卵のことです。
卵は淡白なので、どのような味ともよく合い、生食したり茹でたりするほか、料理や菓子の材料にするなど広い用途があります。
卵白は起泡性があり、卵黄は乳化性、希釈性、熱変性によって凝固するなど、卵黄と卵白では性質が異なるため、別々に用いられることも多くあります。
卵の栄養・効能
卵は「完全栄養食品」と呼ばれ、ビタミンCと食物繊維以外のほとんどの栄養素をバランスよく含んでいます。とくにタンパク質の供給源として重要で、必須アミノ酸バランスが非常によく、タンパク質の代謝に必要なビタミンB6などのビタミンも含んでいるため、体への吸収率も優れ、全卵の場合では消化率が97%もあります。
脂質は、オレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸の順で多く含まれます。
卵黄には、脂溶性ビタミンのビタミンA・D・E・Kが多く、人体に必要なミネラルもバランスよく含んでいます。このほか、ニワトリにヨードやDHA、ビタミンなどを配合した飼料を与え、これらの栄養素を強化した卵も販売されています。
卵の選び方
卵の殻がザラザラしたものが新鮮とされていましたが、市販のパック詰めのものは、洗浄によってザラザラが落ちているため、鮮度の目安にはなりません。光に透かして見ると卵黄の輪郭が見えるものや、割った時に卵黄が盛り上がるものが新鮮ともいわれますが、これらも店頭で調べることができないため、選ぶポイントにはなりません。
卵の鮮度は、産卵後の日数や保管状態で変わるため、商品の回転が速く、涼しい売り場に置かれている店で買うのがよいです。また、殻に傷があったり濡れているものは、菌が侵入したり、細菌が繁殖しやすくなったりしているので避けましょう。
卵の保存方法
卵はとがった方を下にして5〜10℃の冷蔵庫で保存します。
多くの食品は火を通した方が日持ちしますが、卵は過熱するよりも生の方が長持ちします。
殻が水に濡れると細菌やカビが繁殖しやすくなるため、水洗いすると腐りやすくなってしまいます。スーパーなどで販売されている卵は必ず洗浄され、殻の表面はきれいになっているので、保存時に洗う必要はありません。
卵の旬の時期
卵は季節による変動が少なく、一年を通して流通していますが、有精卵の場合は春が旬で、栄養価が高く濃厚です。反対に、夏はニワトリがたくさん水を飲むため、水っぽい卵になります。
卵の加工品
マヨネーズ、たまご豆腐、プリン、水煮缶詰など。