映画やテレビドラマを楽しむ際、エンドロールに「友情出演」や「特別出演」というクレジットが見られることがあります。これらの表記は、一見似ているようで全く異なる意味を持っており、裏話を知ると作品の楽しみがさらに広がります。
まず、「友情出演」は、監督やスタッフ、主演俳優などが親しい人に依頼し、友情で出演してもらった場合に表示されます。また、若手俳優が自ら志願し、ノーギャラやお友達価格で出演することもあります。この表記は、出演者同士の絆や信頼が反映されており、出演料も通常よりリーズナブルなケースが多いです。
一方、「特別出演」は、主演クラスの大物俳優や女優が脇役として出演する際に使用されます。脇役でありながらも存在感が求められる場合、俳優としての格を損なわないために「特別に演じてもらいたい」という要望を表しています。特別出演の場合、出演料は通常よりも高額となることが一般的です。
さらに、クレジットのトメ(最後)には主役や格の高い俳優が表示されますが、トメに表示すべき俳優が2人いる場合は、一方をトメにし、もう一方を「特別出演」としてクレジットすることで、バランスを取ることもあります。
なお、海外では「カメオ出演」という表現があります。これは、作品と深い関わりのある人物や有名人が短時間だけ出演することを指します。この言葉は、装飾品の「カメオ」から派生しており、短い時間でも遠くからでもはっきり分かるという意味合いがあります。ただし、日本では「友情出演」や「特別出演」が使われることが一般的です。