「通夜」「葬儀」「告別式」は、故人を弔う日本の伝統的な儀式であり、それぞれ異なる役割と意味を持っています。
通夜は、故人との最後の夜を過ごすための集まりです。過去には一晩中行われることが多かったため「通夜」と呼ばれましたが、現在では1～3時間程度の「半通夜」が一般的です。この時間は、告別式に出席できない人が故人とお別れをする機会ともなります。
葬儀は、故人の冥福を祈り、死者を葬るための儀式です。この中には読経、祭詞、聖書の朗読、祈祷、焼香、出棺、火葬などが含まれ、宗教や宗派によって異なる儀式が行われます。
告別式は、親族や知人が故人に最後の別れを告げるための儀式で、焼香、玉串奉奠、祈祷、献花などが行われます。告別式は、転任、退官、退職などの場合にも使用されることがあります。
現在では、葬儀と告別式はしばしば一緒に行われ、「葬儀」という言葉が両方の儀式を含んで使用されることがあります。ただし、葬儀は近親者が中心の宗教的な儀式であり、告別式は一般会葬者も参加して故人に別れを告げる儀式です。
特に有名な故人の場合、近親者のみで行われる葬儀と告別式があり、一般のファンなどが参加する別の告別式が設けられることもあります。