のこぎりの語源・由来

『新撰字鏡』に「乃保支利」、『和名抄』に「能保岐利」とあるように、古く、のこぎりは「のほぎり」と呼ばれていた。
『大般若経字抄』や『名義抄』には既に「のこぎり」の訓があることから、「のほぎり」が「のこぎり」に転じたのは平安後期頃と思われる。
「のほぎり」の「の」は、「刃」を表す「な」が母音交替したもの。
「な」が「刃」を表す言葉には、「片(かた)」+「刃(な)」の「刀(かたな)」がある。
「のほぎり」の「ほ」は「歯」の母音交替で、「ぎり」は「切り」である。

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