どさくさの語源には、江戸時代に佐渡金山の人手確保のため行われた「博徒狩り」を語源とする説がある。
これは、「佐渡(さど)」の音を反転させ、「◯◯らしい」などを意味する「臭い」の「くさ」をつけたもので、博徒狩りの賭場の混乱状態を表す言葉として使われたというものである。
しかし、1603年刊の『日葡辞書』には、混乱する意味として「どさくさする」が見られるため、佐渡金山の説は俗説と考えられる。
どさくさの「どさ」は、混乱した状態も意味する擬態語「どさどさ」から、「くさ」は「くしゃくしゃ」などの元となる「くさくさ」を語源とするのが妥当であろう。