枕の語源には、「ま+くら」「まく+ら」「まく+くら」の三説ある。
「ま+くら」の説には、頭の隙間を支える意味で「間座(まくら)」、神や霊を召喚するために頭を乗せる意味で「真座(まくら)」などがある。
また、「ま」を「あたま」の「ま」とする説など数多くあるが、それぞれの言葉が使われていた時代が前後するため、有力な説とはされていない。
「まく+ら」説は、「枕にして寝る」意味の動詞「まく」に接尾語の「ら」が付き、名詞化された語というものである。
『万葉集』に「大和女(やまとめ)の 膝麻久(ひざまく)ごとに 吾を忘らすな」と、「まく」の例がみられる。
「まく+くら」の説は、「纏く(まく)+座(くら)」や「巻く(まく)+座(くら)」とするものである。