「つうと言えばかあ」は近世から見られる語で、「つうかあの仲（ツーカーの仲）」や略した「つうかあ（ツーカー）」は、昭和40年代頃から使用が広まりました。語源は諸説ありますが、「つぅことだ」と言った相手に対して「そうかぁ」と答え、内容を言わなくても伝わる関係を表しているとする説が有力です。また、「つう」には、情報が筒抜けであることや滑らかな様子を表す擬態語「つーつー」や、事情を通じていることを示す「つう（通）」などの意味も考えられます。
その他の説としては、「通過の仲」の「通過」が砕けた語であるとするものがあります。これは、漢語が流行した明治末期から大正にかけて生まれた言葉で、物事が通過するように相手に伝わることを「通過の仲」と表現するものです。ただし、「つうかあ」が「つうと言えばかあ」の略された語であることを考慮すると、成立した時代も異なることから、この説は考えにくいものとされています。
また、ツルとカラスの関係に由来する説もありますが、ツルは通常「ケーン」と鳴くため、「ツー」と鳴くことはありません。この説は、「かあ」をカラスの鳴き声に見立て、「つう」に意味を持たせるため、名前が「ツ」から始まる鳥を考え、「鶴の一声」にも関連付けて作られたものであると考えられます。