黄昏を古くは「たそかれ」と言い、江戸時代以降「たそがれ」となった。
「たそかれ(たそがれ)」の語源は、「誰そ彼」である。
薄暗くなった夕方は人の顔が見分けにくく、「誰だあれは」という意味で「誰そ彼(たそかれ)」と言ったことから、「たそかれ(たそがれ)」が夕暮れ時を指す言葉となった。
また、「たそがれ」は日の盛りを過ぎた頃であることから、盛りを過ぎた頃、特に、人生の盛りを過ぎた年代のたとえにも使われるようになった。
黄昏の語源には、農夫が田んぼから退き、家に帰る時刻であることから、「田退(たそかれ)」とする説もある。
しかし、明け方をさす言葉に「かわたれ時」があり、その語源は「彼は誰(かはたれ)」であることから、「誰そ彼」を語源とする説が妥当である。
漢字の「黄昏」は当て字で、本来は「こうこん」と読む。