エセの語源には、正しいものに為り得ぬ意味の「えせぬ」の略。
「いせ(僻・癖)」に通じる語。
「おそ(鈍)」が転じた語。
「にせ(偽・贋)」に由来する説。
古語「えしもの(荒物・荒賊)」の「えし」が転じたとするなど諸説ある。
古く、エセの語は、劣っているものや価値のないものを表していた。
それが、悪質や邪悪の意味も持つようになり、さらに偽物の意味に転じたもので、初めからエセに偽物の意味があった訳ではない。
そのため、エセの語源は「にせ(偽・贋)」以外の説と考えられるが、それ以上のことは不明である。
エセの漢字「似非」「似而非」は、「似て非なるもの」の意味からの当て字である。