モモの語源には、「真実(まみ)」が転じたとする説。
実が赤いところから「燃実(もえみ)」の意味。
実が多く成ることから「百(もも)」、もしくは「実々(みみ)」が転じたとする説。
毛が生えていることから「毛々(もも)」の意味など、十数種の説がある。
古くから桃は、民話『桃太郎』で子供が生まれたり、日本神話で悪魔払いに用いられるなど、花や木よりも果実に重点が置かれており、実に意味があると考えられるため、「モ」は「実」の転であろう。
沢山成ることから「実」を強調した「実々(みみ)」を軸に、「百(もも)」にも通じる語と思われる。
『本草和名』や『和名抄』では「毛毛」と表記され、実に毛が多く生えていることを表している。
しかし、「モモ」の音が先にあり、後からその状態を表すようになったと考えられ、毛を語源として採用するのは難しい。
漢字「桃」の「兆」は左右二つに離れるさまを表し、「木」+「兆」で実が二つに割れる木を意味している。