ポチ袋の「ポチ」は、関西の方言で芸妓や茶屋女などに与える祝儀のことであった。
祝儀を「ポチ」と呼び始めた由来は定かではないが、非常に少ないことを「これっぽっち」というように、「ポチ」には「小さな点」や「ほんの僅か」という意味がある。
祝儀を渡す相手が芸妓や茶屋女などであったことから、少額の祝儀と考えられ、「ほんの僅かな金額」という意味で「ポチ」と呼ばれたのであろう。
漢字で「点袋」と書いて「ポチ袋」と読まれることからも、「わずか」の意味からと考えられる。
その他、ポチ袋の「ポチ」の語源には、フランス語の「プチ」や、小物を入れる小さな袋の「ポーチ」からとする説もあるが、時代的に考えて不自然である。