とうもろこしは、ポルトガル人によって16世紀に日本に伝えられた。
それ以前に中国から渡来した「モロコシ」という植物によく似ていたことから、「唐のモロコシ(「唐」は舶来)」という意味で「トウモロコシ」となった。
しかし、「モロコシ」の漢字は「蜀黍」か「唐黍」が用いられており、とうもろこしを漢字で書くと「唐蜀黍」や「唐唐黍」で意味が重複してしまうため、「唐」の代わりに「玉」を用いて「玉蜀黍」とした。
「玉」が用いられた由来は、とうもろこしの別名に「玉黍(たまきび)」があったためで、「玉黍」という名前は、とうもろこしの実が黄金色に美しく並んでいることに由来する。
その他、とうもろこしの別名には、「南蛮」や「唐」など「舶来」を意味する言葉が冠された「南蛮黍(なんばんきび)」や「唐黍(とうきび)」がある。