普通の黒鉛筆は六角形の軸が多く、色鉛筆は丸い軸のものが多いです。
このような形の違いがある理由は、鉛筆と色鉛筆の特徴が違うためです。
鉛筆が六角形の理由
鉛筆に六角形が多いのは、握りやすいためと転がりにくいためです。
鉛筆を握る時、親指、人差し指、中指の3本の指で支えるため、3の倍数である六角形にすると、手に馴染みやすいのです。
3の倍数を使った鉛筆には、親指、人差し指、中指の3本の指を使って鉛筆を正しく持つ練習のために作られた、三角形の鉛筆もあります。
3の倍数でも、九角形や十二角形になってくると、指で支える部分が狭すぎて握りにくく、転がりやすくなってしまいます。
色鉛筆が丸い理由
色鉛筆は普通の鉛筆に比べ、芯が太く作られ、強度も弱いです。
六角形の軸にすると、芯と軸との距離が長いところと短いところが生まれます。
指で支えるのは芯との距離が短いところで、そこに負荷がかかるため、芯が折れやすくなってしまいます。
軸が丸い形をしていれば、どこを握っても芯と軸との距離は均一で折れにくくなるため、色鉛筆には丸い形が採用されているのです。
技術の進歩により、六角形の色鉛筆も販売されていますが、丸い理由は他にもあるため、六角形の色鉛筆では不便かもしれません。
色鉛筆が丸いもうひとつの理由
鉛筆は文字を書くためのものなので、持ち方は一定ですが、色鉛筆は絵を描く時にも使い、持ち方が一定ではありません。
丸い形であれば、どのような持ち方をしても指の当たりが良く、握りやすいため、色鉛筆は丸い軸になっています。