旦那の語源・由来

旦那は、サンスクリット語「ダーナ」の音写で元仏教語。
「ダーナ」は「与える」「贈る」の意味で、「ほどこし」「布施」などと訳され、「檀那」とも書く。
中国や日本では、旦那は寺院や僧侶に布施をする「施主」や「檀家」の意味として、主に僧侶が用いる言葉であった。
やがて、一般にも「旦那」の語は広まり、「パトロン」のように生活の面倒を見る人の意味で用いられるようになった。
さらに、旦那は「面倒を見る人」「お金を出してくれる人」といった意味から派生し、奉公人が主人、商人が客、妻が夫を呼ぶときの敬称として用いられるようになり、現代では主に妻が夫を呼ぶ敬称として用いられる。

旦那の語源には、「ダーナ」が西洋に伝わり「マドンナ」や「マダム」などに変化したという説から、「旦那は女だった」などとするものも過去に見られた。
しかし、「ダーナ」が「マドンナ」や「マダム」の語源とする説はあまり有力とされていない。
仮に「ダーナ」が「マドンナ」や「マダム」の語源であったとしても、旦那の語源は「ダーナ」であり、「マドンナ」や「マダム」が語源ではないため、旦那が女性を指す言葉であったとするのは間違いである。

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