花の語源は、美しく目を引くことから物の突き出た先の部分を意味する「端(はな)」とする説、開く意味の「放つ」の「はな」とする説、「葉」に接尾辞の「な」が付いたとする説、「早生(はやくなる)」の意味、「春成(はるなる)」の意味など諸説ある。
植物学的に花は葉と茎の変形したものであり、特に目を引くのが葉の変形した花びらであることから、「葉」に接尾辞の「な」が付いたとする説が有力と思われ、これに「端(はな)」の意味が加わっていることも考えられる。
平安初期まで花は主に梅の花を言い、平安時代後期から桜の花を言うようになった。以降、日本を代表する花は桜となっている。
漢字の「花」は、つぼみが開き咲いて散るという、植物の部分の中でも著しく姿を変える部分であることを表して、草冠に化けると書く。
漢字の「華」は、芯がくぼんで丸まった花を表したもので、元は別字であったものが混同され、花と同様の意味で用いられるようになった。
「豪華」や「華がある」など、「花のような」といった形容詞的な意味を含んで用いらることが多くなったことから、現在では漢字を使い分けるとすれば「花」を植物に対して用い、「華」を形容的に用いるのが一般的となっている。