「若干」と「弱冠」はどちらも「じゃっかん」と読みますが、意味はまったく異なります。
「若干」は数量や程度が多くないことを指し、例えば「若干名」や「若干の間違い」という表現で使用されます。一方、「弱冠」は古代中国の習慣に由来する言葉で、元来は男子が20歳になることを指しました。現代では、年齢が20代前半やそれに近い若年層を指す際に使われます。
「若干」には「若」が含まれていますが、これは「若し(ごとし)」という比喩的な意味であり、「若い」という意味ではありません。「干」は「一」と「十」に分解され、「一のようでも十のようでもある」という意味から、あまり多くない数量を表すようになりました。
「弱冠」は、古代中国の男子が20歳で元服し冠をかぶる風習からきており、年齢が若いことを意味するようになりました。この言葉は男女問わず若い人に使われますが、主に10代や20代に限定され、30代以上にはあまり使われません。例えば、「弱冠22歳で大会優勝」といった表現が可能ですが、「弱冠32歳」という使い方は一般的ではありません。