ペリーの黒船はなぜ黒かったのか

黒船来航と「黒船」という言葉

嘉永6年(1853年)6月3日、マシュー・ペリー率いるアメリカ合衆国海軍東インド艦隊の4隻の船が、江戸湾の浦賀に来航しました。
日本に蒸気船が来航したのが初めてであったことと、開国を迫られたことから、黒船といえば「鎖国時代に来航したペリーの蒸気船」を指すことが多いですが、それに限らず、「黒船」は室町時代から外国船を表す言葉として使われていました。
外国船を「黒船」と呼んだのは、船体がみな黒く塗られていたためです。

黒船が黒かった理由

黒船の船体が黒く塗られているのは、威圧感を出すためのものではありません。
黒船の黒い色の正体は、コールタールの色です。
コールタールは、石炭を高温乾留することで得られる油状の液体で、木材の防腐塗料・染料・爆薬・溶剤として使われます。
黒船はいずれも木造船であったため、木材が腐敗しないよう黒いコールタールが塗られていたのです。

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