五徳の語源・由来

五徳は「クトコ(火所)」か「コトコ(火床)」の転訛と考えられている。
五行・儒教・仏教・俳諧など、さまざまな分野に「五徳」という言葉はあるが、これらと関係するものではない。

江戸時代、数字に「徳」が付く物は多く、「三徳(紙入れや燭台)」「八徳(俳諧師や画工が着た着物)」「十徳(儒者や医者の外出着)」などがある。
これらの「徳」には、重宝する物の意味が含まれている。
「五徳」の漢字表記は、重宝する物の意識から当てられたかものと思われる。
ガスコンロの五徳は固定式のため分かりづらいが、火鉢などに使う五徳は、輪を上にして置く方法と、爪を上にして置く方法があり、さまざまな物を火にかけられ重宝する物である。

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