佐賀県の語源・由来

佐賀の県名は、廃藩置県で県庁所在地となった「佐賀郡」に由来する。
この地名は古代から郡名として用いられ、『風土記』には「佐嘉」の表記で見られる。
佐賀の地名の由来は、下記のとおり諸説ある。
1.郡の中心部に大きなクスノキが茂っているのを見た日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が、「この国は栄の国(さかのくに)と呼ぶがよい」と言ったという『肥前国風土記』の記述に由来し、「サカ(栄)」が転じて「サガ」になったとする説。
2.「砂洲」「低湿地」を意味する「スカ」が変化し、「サガ」になったとする説。
3.「サカ(坂)」が濁音化して、「サガ」になったとする説。
4.「サカ(逆)」が濁音化し、「サガ」になったとする説。

「1」は最も多く語られる説であるが、地名学では最も有力とされない説である。
「2」は佐賀のほか、滋賀でも用いられる説だが、特殊な音変化のため考え難い。
「3」は説得力に欠けるが、地形に由来する地名は多く、音変化としては考えられる。
「4」は最も有力な説で、「佐嘉川(現在の「嘉瀬川」)」の河口付近は、満潮時に潮流が逆流する逆流水域であり、「逆流する川」の意味で「さか川」となり、「佐嘉川」に転じたのち、この地域を「佐嘉(佐賀)」と呼ぶようになったと考えられる。

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