タブロイドは、錠剤の商品名に由来する。
製薬会社のバロウズ・ウェルカム・アンド・カンパニーが、粉末の薬が一般的だった1880年代後半に、小さく圧縮した錠剤(tablet) を開発し、「タブロイド(Tabloid)」の名前で発売した。
それがイギリスで広く普及したため、小型を表す言葉として「タブロイド」を使うことが流行した。
そこから、簡略化した報道記事に写真や漫画を加え、読みやすくしたものも「タブロイド」と呼ぶようになった。
1918年には小型の新聞が登場し、その判型は「タブロイド判」と名付けられ、『ザ・サン』や『デーリー・ミラー』などでタブロイド判が採用された。
これらの新聞は、芸能・スポーツ・ゴシップ・娯楽などの記事に力を入れていたため、「タブロイド」は大衆紙の代名詞にもなった。