マンネンロウは香りが強いところから、「常に香りがする」という意味で「マンネンコウ(万年香)」と呼ばれていた。
「マンネンコウ」が「マンネンロウ」に変化した理由は、誤字によるとも言われるが、「コウ(香)」を「ロウ」と書き誤ったものが引き継がれるとは考え難い。
また、「ローズマリー」を「マリーローズ(マリアのバラ)」と解し、「マリーローズ」の略と「マンネンコウ」が混ざり、「マンネンロウ」になったとする説もあるが、そのような変化をするか疑問である。
マンネンロウの漢字表記には「万年蝋」や「万年朗」があり、「蝋」は当て字で「朗」に意味があったとすれば、常緑低木で常に青々としているところから、永遠の若い青年にたとえた「万年朗(マンネンロウ)」の意味と考えられる。
現在の漢字表記「迷迭香」は、和名の「マンネンロウ」と関係なく、中国での呼び名である。
古くは「迷迭香」と書いて「メイテツコウ」と呼んだが、現在では生薬名として用いる以外あまり使われない。