幸せの語源・由来

しあわせは、「しあわせる(為る+合わせる)」の名詞形として室町時代に生まれた語。
本来は「めぐり合わせ」の意味で、「しあわせが良い(めぐり合わせが良い)」、「しあわせが悪い(めぐり合わせが悪い)」と、評価語を伴なって用いられた。
江戸時代以降、「しあわせ」のみで「幸運な事態」を表すようになった。
更に、事態よりも気持ちの面に意味が移って「幸福」の意味になり、「幸」の字が当てられて「幸せ」と表記するようになった。

漢字の「幸」は手かせを描いたもので、「手かせ」や「刑罰」を意味した。
やがて、手かせをはめられる(刑罰にかかる)危険から免れたことを意味するようになり、思いもよらぬ運に恵まれたことから、幸運・幸せの意味へと広がっていった。

「手のひらのしわとしわを合わせて幸せ」と言われるが、「しわ」を合わせると「しわあわせ」で「幸せ」にはならない。
これは、手のしわを合わせることが「幸せの語源」ということではなく、手を合わせていることが幸せな状態であることを表した言葉である。

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