一騎当千は、一騎で千人の敵に対抗できるほど強いと武士の強さをたとえた言葉であった。
やがて、武士以外にも、人並みはずれた能力・技術などを持つ人を「一騎当千」と表すようになった。
「一騎当千」の語が見られるのは室町時代頃からで、中世末頃までは「いっきとうぜん」と発音するのが一般的であった。
同じ意味の言葉には、「一人当千(いちにんとうぜん)」がある。
「一人当千」は「一騎当千」の語が見られる以前の仏典にもある言葉で、「当千」は「とうぜん」と発音することから、「一人当千」を元に「一騎当千」の語が生まれたと考えられる。