弁慶の泣き所の「弁慶」とは、源義経の家来 武蔵坊弁慶のこと。
弁慶ほどの豪傑でも、蹴られれば痛がって泣く急所の意味から、「向こう脛」の別称。また、弱点を急所のたとえとして「弁慶の泣き所」と言うようになった。
向こう脛が弁慶の泣き所(急所)と言われるようになった理由は、他所に比べて向こう脛の骨は表面に近いところにあり、当てると痛いことからである。
ただし、弁慶の泣き所は、向こう脛ではなかったともいわれる。
本当の弁慶の泣き所は、中指の第一関節から先の部分(第二関節を折り曲げると力が入らないことから)や、盆の窪であったという説があるが、弁慶が泣くような箇所であるか不明。
弁慶の泣き所のように、英雄を引き合いに出して弱点となる体の部位を示す言葉は西洋にもあり、英語では「Achilles’ heel.(アキレス腱)」がそれに当たる。