ういろうの語源には、痰切りや口臭消しに用いられる薬の別名である「外郎」や「外郎薬」が関係しています。この薬の名前がういろうとして菓子にも使われるようになった理由には、その薬に色や形がよく似ていたことから生まれた説と、口直しに使われることが影響しているとする説があります。
薬の名前「外郎」は、中国の官僚の名前である「員外郎(いんがいろう)」に由来しています。この官僚の名前が薬の名前になった背景には、室町時代に帰化した元の礼部員外郎であった陳宗敬が日本に透頂香という薬を伝え、自らの家名を「外郎」と名乗ったことが影響しています。これが薬の別名としても広まったのです。
「外」を「うい」と読むのは唐音に由来します。
ういろうもちの製法は、室町時代に秋津治郎作が考案したとされ、その技術が受け継がれて今日に至っています。