トマトの特徴、栄養・効能、選び方、保存方法、旬の時期、加工品、種類や仲間など、知っておきたいトマトの基礎知識。
トマトの特徴
トマトとは果実を食用とするナス科の緑黄色野菜で、色や形、大きさなど様々で、多くの品種があります。
果皮の色でピンク系品種と赤系品種に大別されますが、日本では皮が薄く生食に向くピンク系品種の「桃太郎」が、最も多く市場に出回っています。
ヨーロッパでは「トマトの時期に下手な料理はない」「トマトのあるところ料理の下手な人はいない」ということわざがあるほど、トマトがあればどんな料理でもおいしくなると考えられています。
トマトの栄養・効能
昔から「トマトが赤くなれば医者が青くなる」と言われるように、ビタミンやミネラルが豊富な健康野菜です。
抗酸化作用が強く「三大抗酸化ビタミン」と呼ばれるβ-カロテン、ビタミンC・Eが、トマトには豊富に含まれています。
この3つのビタミンには、活性酸素を除去し、血管や血液の状態を正常に保ったり、動脈硬化予防、がん予防、老化防止(アンチエイジング)、美肌効果などがあります。
トマトの赤い色素であるリコピンには、β-カロテンの約2倍、ビタミンEの約100倍もの強い抗酸化作用があります。
そのため、トマトはがんや老化予防に最も効果のある野菜のひとつとして注目されています。
トマトからリコピンを効率よく吸収するためには、加熱調理がおすすめです。それは、加熱することで細胞膜が壊され、吸収されやすくなるからです。
また、リコピンは脂溶性なので、油や肉類と組み合わせた調理をすることでも吸収率がアップしますから、サラダなど生食する際はオリーブオイルを使ったドレッシングで食べるとよいです。
その他、体内の余分なナトリウムを排泄するカリウム、髪や皮膚を健康に保つビオチン、便秘を改善する食物繊維のペクチン、食欲増進効果があるクエン酸。種のまわりのゼリー状の部分には、うま味成分のグルタミン酸が豊富に含まれ、加熱調理することでうま味が増します。
トマトの選び方
トマトは、色むらがなく、ツヤがあるもの。
全体が丸くて、ずっしりと重いもの。
お尻(果頂部)から放射線状に白いスジが出ているもの。
ヘタが鮮やかな緑色で、ピンとしているものを選びましょう。
リコピンは完熟したものの方が豊富に含まれています。
トマトの保存方法
完熟トマトはヘタを下にしてポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存します。
青くて未熟なトマトは、常温で熟させましょう。
トマトの旬の時期
トマトは一年中出荷され、品種によっても旬の時期は異なりますが、一般的に味が濃くて美味しいのは7月から9月です。
トマトの加工品
トマトジュース、トマトケチャップ、トマトピューレ、トマトペースト、ホールトマトなど。
トマトの種類や仲間
桃太郎、ファースト、シュガートマト、パーフェクト、りんか409、マウンテンゴールド、サンマルツァーノなど。
ミニトマトは別ページで解説予定。