「恐ろしい」「怖い」「おっかない」の違い

身に危険を感じて不安であったり、不気味で避けたい気持ちになることを「恐ろしい」「怖い」「おっかない」という。
「恐ろしい」は客観的な表現。「怖い」と「おっかない」は主観的な表現である。

「恐ろしい事件」「怖い事件」「おっかない事件」はどれも使える。
また、「恐ろしかった」「怖かった」「おっかなかった」も使える。
しかし、自分が事件に巻き込まれ、その時の感情も含めて伝える場合、「恐ろしい事件に巻き込まれて、怖かった」という言い方は出来ても、「怖い事件に巻き込まれて、恐ろしかった」と言うと不自然になる。
これは、客観的に危険性を伝えるのが「恐ろしい事件」であり、主観的な恐怖感を伝えるのが「怖かった」だからである。

「おっかない」も「怖い」と同じ主観的表現だが、「恐ろしい事件に巻き込まれて、おっかなかった」と言った場合は、やや不自然になる。
これは、「恐ろしい」がやや改まった言葉であるのに対し、「おっかない」は俗語的で軽い印象を与え言葉で、客観的な危険性(恐ろしい)と主観的な恐怖感(おっかない)とのバランスが取れていないためである。

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