「古本」と「古書」の違い

古本と古書は、古い本という意味では同じである。
しかし、古書には昔の古い書物の意味もあるため、明確な線引きはないものの、次のような形で使い分けされていることが多い。

古本は、誰かの手に渡ったことのある本、読み古した本のことで、新本に対する語。
新本が新品、古本が中古品という位置づけで、まだ一般書店で取り扱っている新刊本でも、誰かの手に渡り、市場に出てきたものであれば古本である。

古書は、すでに絶版となっており、一般書店では入手不可能な本のこと。
ただし、絶版から日の浅いものは古本として扱われる。
古書として扱われるのは、古文書、古地図、古写経など歴史的な価値があるものや、ISBNコードが付されていない時代に出版された本など、古く希少価値の高い本を指す。

「古本屋」と「古書店」という呼称の違いは、上記の「古本」と「古書」の違いとは異なる。
サイト名では「古本屋」と付くところもあるが、「古本屋」は主に話し言葉として使われるもので、実店舗の店名では「古書店」が一般的である。
そのため、「古書店」とあっても比較的新しい古本ばかりを扱う店もある。
また、「古書店」ではなく「書店」と名乗る店も多いため、店名で扱う本を区別することはできない。

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