「力士」と「関取」の違い

相撲を取ることを職業とする人のことを力士や関取と呼ぶが、力士は相撲を取る人の総称、関取は十両以上の番付(階級)の力士の敬称である。

相撲部屋に所属し、四股名を持つ人であれば、番付に関わらず「力士」であるが、相撲を取る人でも、学生相撲や実業団相撲などのアマチュア相撲の選手は含まれない。
つまり、日本相撲協会に所属する大相撲の選手の総称が「力士」。「相撲取り」「お相撲さん」とも呼ばれる。

相撲の番付は上から順に、横綱、大関、関脇、小結、前頭、十両、幕下、三段目、序二段、序ノ口、番付外となっている。
このうち、十両以上の力士を「関取」と呼び、幕下以下の力士は「取的(とりてき)」「ふんどし担ぎ」「力士養成員」などと呼ばれる。
四股名の下に添える「◯◯関」という敬称は、「関取」の略であるため、幕下以下の力士を「◯◯関」と呼ぶのは間違いで「◯◯さん」と呼ぶ。

一人前の力士として認められるのが、十両に昇進した力士。つまり、関取であるため、関取と幕下以下の力士では、待遇に様々な違いがある。

関取には日本相撲協会から給料が出されるが、幕下以下の力士には給料がなく、部屋で支給される食事や、先輩力士からの小遣いで生活をする。
幕下以下の力士は大部屋で共同生活をするが、関取には専用の個室が用意されたり、部屋を出て一人暮らしすることが許される。
結婚が許されるのも、関取になってからである。

関取は大銀杏を結うことが許されるが、幕下以下の力士は大銀杏ではないちょんまげを結う。
関取は化粧まわしで土俵入りを披露するが、幕下以下の力士は化粧まわしも、土俵入りもない。
幕下以下の力士のまわしは、本場所用と稽古用は同じ木綿製の黒色のまわしだが、関取のまわしは、本場所用は繻子製で、稽古用のまわしは木綿製の白色である。
関取は正装として紋付袴の着用が許されるが、幕下以下の力士は袴の着用を許されていない。

本場所の取り組み数は、関取が15番であるのに対し、幕下以下の力士は7番。
関取は塩撒きや力水の儀式ができ、幕下以下の力士はできないが、幕下の取組では、時間が余っている時や十両と取組をする際に塩巻きができる。
関取には土俵下の控の座布団が用意される。前頭以上の幕内力士は四股名の入った専用の座布団、十両は共用の座布団で、幕下以下の力士は薄い板である。

関取になると付け人がつくようになり、付け人となるのが幕下以下の力士である。
飛行機の移動は、関取がビジネスクラス(横綱と大関はファーストクラス)、幕下以下の力士はエコノミークラスである。
サインができるのは関取からで、幕下以下は基本的にサインができないが、初切や弓取り式を行う力士に限ってサインをしても良いことがある。

出典:違いがわかる事典

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