「うるう年」と「うるう秒」の違い

うるう年とは、太陽暦と地球の自転速度が一致せず、調整するために1年を366日とする年のこと。
平年は365日であるが、地球が太陽を一周するのは、365日5時48分46秒であるため、ほぼ4年に1回、2月の日数を29日として調整される。

うるう秒は、うるう年で追加された1日でも調整しきれない分を追加するものと思われがちだが、暦の調整をするものではなく、時刻の調整をするものである。
また、うるう秒は、うるう年のように決まった周期で行われるものではなく、不定期で適宜導入されるものである。

うるう秒とは、原子時計による標準時刻と、地球の自転速度との誤差を調整するために、追加・削除される1秒のこと。
現在、私たちが使っている時刻は、精確に時を刻むセシウム原子時計を基準としているが、地球の自転速度は不規則であるため、原子時計と天文観測による天文時に誤差が生じる。
この誤差を調整しなかった場合は、50年間の累積で30秒、100年間の累積で100秒程度と試算されており、更に長い年月進めば、昼と夜の時刻が逆転する可能性もあるため、誤差が0.9秒以内に収まるように調整されるのが「うるう秒」である。

うるう秒の調整は、12月か6月末日の最後の秒に行われ、それでも調整しきれない場合は、3月末か9月の末日の最後の秒で行われる。
地球の自転が遅い場合は、59分59秒の後に59分60秒を挿入し、自転が速い場合は、59分59秒を飛ばして0分0秒にする。
ただし、世界時と日本時間では、日本時間の方が9時間進んでいるため、日本では午前8時59分の最後の秒で調整が行われる。
なお、自転速度はだんだん遅くなっているため、1秒飛ばす調整方法が行われたことはない。

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