「傘」と「笠」の違い

傘も笠も同源で、雨・雪・日光をさえぎるためのもの。
傘は頭上にかざすもので、笠と区別するために「さしがさ」とも言う。
笠は頭にかぶるもので、傘と区別するために「かぶりがさ」とも言う。

椎茸や松茸などキノコの「かさ」は、形が頭にかぶる笠に似ていることからのたとえなので、本来は「笠」と書くのが正しい。
しかし、現代では「傘」と表記される方が多いため、一方が正しく、一方が間違いとは言えなくなっている。
「笠」ではなく「傘」と表記されるようになった理由は、キノコの軸を柄にたとえれば「傘」に見えるためとも言われるが、それではキノコ全体が「傘」になり、指している部分と異なる。

ランプシェードは、本来「電球の笠」であるが、柄にたとえられる部分がなくても「電球の傘」と表記される。
このようなことを踏まえると、現代一般的に「かさ」と呼ばれるものは頭上にかざす「傘」であるため、かさのように覆うものを広く表す際の表記に「傘」が使われていると考えるのがよいであろう。

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