「平和」と「和平」の違い

平和と和平の意味は似ているが、使い分けは明確で、平和は、戦争や紛争・災害などがなく、世の中や暮らしが穏やかな状態にあること。
和平は、争っていた国同士が仲直りするなど、平和な状態になること。
つまり、おだやかな「状態」を表すのが「平和」、平和な状態になるという「状態の変化」を表すのが「和平」である。

そのため、「平和を維持する」とは言うが、「和平を維持する」とは言わない。
「平和主義」とは言うが、「和平主義」とは言わない。
「和平交渉」とは言うが、「平和交渉」とは言わない。
「平和会議」と「和平会議」は共に使われる言葉だが、「平和会議」は平和を議題とした会議のこと、「和平会議」は争いの解決に向けた会議のことで意味が異なる。

また、「平和な家庭を築く」「平和な国づくり」など、平和は形容動詞の連体形「~な」の形を作れるが、和平は状態の変化を表すため、「和平な家庭」や「和平な国」という表現はできない。

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