洒落の語源には、「たわむれ」を意味する「戯れ(され)」と、長い間風雨や日光に当たり白っぽくなる「晒れ(され)」が転じた語という説があります。この中で、「戯れ(され)」が転じて「しゃれ」になったとされるのが有力です。実直に対して、風流で遊び心のある態度や行動を指すようになり、洗練されていることやおしゃれなども意味するようになりました。また、「笑い」よりも「気の利いた」の意味に焦点を置いた使い方も、この由来に通じるものがあります。「され」が「しゃれ」となったのは室町時代以降であると考えられます。
漢字で「洒落」と書くのは、心がさっぱりして物事にこだわらないさまを意味する漢語「洒落(しゃらく)」に由来し、意味の上でも音の上でも似ているため、江戸時代の前期頃から当て字として使われるようになりました。「酒落」と誤表記されることがありますが、「洒落」は「酒」ではなく、「洒」の旁は「酉」ではなく、一本少ない「西」であることに注意が必要です。