モズの語源は諸説あるが、鳴き声に関するものが多く、中でも「モ」は鳴き声、「ズ(ス)」はウグイスやカラスと同じく、鳥を表す接尾語とする説が有名である。
「ス」は妥当であるが、代表的な「モズの高鳴き」と呼ばれる鳴き声は、秋に鳴く「キイーキイー」という高い音で、これを「モ」の音で表現するには無理がある。
「モ」は鳴き声そのものの音でなく、非常に多い数を表す「モモ(百)」で、百鳥の音を真似るところからの名であろう。
漢字の「百舌(百舌鳥)」も「百の舌を持つ鳥」を表し、共通の認識である。
「鵙」の漢字は、貝の部分が元々は「目」+「犬」で、犬が目をキョロキョロさせることを表す。
それを音符にし、目をキョロキョロさせて虫を捕獲する鳥を表したのが、「鵙」の本字である。