血で血を洗うと、ますます汚れるところから、暴力に対して暴力、殺傷に対して殺傷で報復することを意味する。
この「血」を「血縁」の意味と解釈し、のちに、血族同士で争うことのたとえとしても用いるようになった。
血で血を洗うは、『旧唐書―源休伝』の話に出てくる、ウイグル族の王の言葉に由来する。
8世紀、中国の唐王朝がウイグル族と争いになり、ウイグルの王の叔父を殺してしまった。
唐の使者 源休が、その遺体を王のもとへ届けたところ、王は「私がお前を殺すのは、血を以て血を洗うようなもので、ますます汚れがひどくなるだけだ」と言って、源休を殺さずに帰らせた。