「こけら落とし」の言葉の由来は、材木を削った際に発生する切りくずを指す「こけら」からきています。建築工事の最終段階で、新築や改装プロジェクトにおいて、屋根などの「こけら」を除去することが行われ、これが完成後の初めての公演や行事となり、「こけら落とし」と呼ばれるようになりました。
「こけら」の漢字は「杮」で、「柿」と見た目が似ていますが、異なる字です。なべ蓋には「柿」の旁(つくり)が「巾」であるのに対し、「杮」は旁の縦棒が一本で鍋蓋ではないことを示しています。また、「こけら」には「木屑」の漢字が当てられることもありますが、「こけら落とし」においては「木屑」の文字は使用されません。