「糟糠の妻」の出典は中国の歴史書である『後漢書(宋弘伝)』にあり、「糟糠の妻は堂より下さず」という句が引用されています。ここでの「糟糠」は米かすと米ぬかを指し、それが転じて粗末な食物を意味するようになりました。
この句は、貧しい時を一緒に過ごした妻が、夫が立身出世してもなお粗末なものしか食べられない状況に耐え、夫婦の絆を守る姿勢を表しています。言い換えれば、「糟糠の妻は堂より下さず」は、艱難辛苦を共にした妻には、豊かになったとしても、夫が妻を軽んじたり離縁することはないという敬意と絆の表れとされています。