しのぎを削るの「しのぎ(鎬)」とは、刀の刃と峰(背の部分)の間で稜線を高くした所。
その鎬が削れ落ちるほど、激しく刀で斬り合うさまを「しのぎを削る」と言った。
そこから、刀を用いない熱戦についても言うようになった。
しのぎを削るは、「凌ぎを削る」と誤表記されることがある。
凌ぎは、苦しみに耐えて何とか切り抜ける意味で、「その場しのぎ」や「当座しのぎ」と使う「しのぎ」である。
「鎬」の語源は「凌ぎ」と関係無いとは言えない。
しかし、「しのぎを削る」は「凌ぎ」と直接関係しないため、漢字で書くならば「鎬を削る」が正しい。