もったいないの語源・由来

もったいないは、和製漢語「勿体(もったい)」を「無し」で否定した語。
勿体の「重々しさ」「威厳さ」などの意味から、もったいないは「妥当でない」「不届きだ」といった意味で用いられていた。
転じて、「自分には不相応である」、「ありがたい」「粗末に扱われて惜しい」など、もったいないの持つ意味は広がっていった。
また、「勿体」は本来「物体」と書き、「もったい」と読むのは呉音。
「物の形」「物のあるべき姿」から派生し、「重要な部分」「本質的なもの」となった。
さらに、重々しい態度などの意味に派生し、意味が離れてきたため「物」が省略され、「勿」という表記で和製漢語の「勿体」が生まれたとされる。
これらの経緯から、「惜しい」といった意味で用いられる「もったいない」は、「本来あるべき物がない」と原義に戻ったようにも思える。
しかし、「もったいないおばけが出るぞ」などと言われるように、「神聖な物」「重要な物」を粗末にする意味が含まれるため、「勿体」の意味が転じたものと考えられる。

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