「しゃにむに」は、18世紀半ばに見られる語。
「しゃにむに」と意味や語形が似ている言葉で、17世紀半ばに見られる「しゃりむり(差理無理)」があるため、「しゃにむに」は「しゃりむり」が音変化した語と考えられる。
「しゃりむり」の「むり(無理)」は字義通りと捉えて問題ないが、「しゃり(差理)」の意味は、道理と食い違う意味か、単なる当て字か不明であり、「しゃりむり」の語源は定かではない。
「しゃにむに」の語源には、「遮二無二」という漢字を元に、遮るものが二つとない様子からとする説もあるが、「しゃりむり」が語義・語形・時代からみて妥当なため、「遮二無二」は意味も含めた当て字と考えた方が良いであろう。
また、「斜に構える」の「斜に」に「無理に」を略した「むに」をつけた語で、なりふり構わずという意味からとする説もあるが、これは商品名や社名などを決める際の発想であり、言葉の成り立ちとしては不自然である。