氏の旧かなは「うぢ」。
語源は諸説あるが、「外」に対する「内・中(うち)」の意味、また「家系」や「家柄」「身分」「地位」を表す「筋(すじ)」の意味とする説がよい。
「うち(内・中)」の「ち」が濁音化して「うぢ」になることは、十分に考えられる。
「筋」の旧かなは「すぢ」で、語頭の「s」が有ったり無かったりするだけで、類義関係にある言葉は多く見られることから、「筋」の説も考えられる。
朝鮮語で「血族」「種族」は「ul」、蒙古語で「親族」は「uru-g」といい、「udi(氏)」に近い発音だが、その関係性はわかっていない。
その他、氏の語源には、「生路(うみぢ)」の略、「生筋(うみすぢ)」「生地(うち)」「生土(うみつち)」の意味、「出(いづ)」に通じるなど多くの説がある。