人を呪わば穴二つの語源・由来

「人を呪わば穴二つ掘れ」の略で、穴は「墓穴」の意味。
人を呪い殺そうとすると、その報いで自分も殺されて、墓穴が二つ必要になることにたとえ、人に害を与えれば自分に返って来るという、戒めとして使われる。

インターネット上では、陰陽師が人を呪い殺すことに成功しても、相手の呪い返しによって死ぬこともあるため、自分も死ぬ覚悟で呪殺していたことから、「人を呪わば穴二つ」ということわざが生まれたとする記事が多く見られる。
しかし、これは「呪い」と「自分も死ぬ覚悟」から作られた出鱈目な説。
「人を呪わば穴二つ」の最も古い例は1691年の俳諧『若みどり』で、平安時代の陰陽師とは時代的に大きな隔たりがあり、陰陽師に由来すると書かれた文献も存在しない。

出典:人を呪わば穴二つ – 語源由来辞典

他人に害を与えれば、必ず自分にかえってくるものである。
他人を呪い殺せば、自分も相手の恨みの報いを受けて呪い殺され、相手と自分の分で墓穴が二つ必要になることから。
「呪わば」は、動詞「呪う」の未然形に接続助詞「ば」が付いたもので、文語的な表現である。
陰陽師が人を呪い殺すことに由来するという俗説があるが、この言葉と陰陽師に繋がりはない。

出典:人を呪わば穴二つ – 故事ことわざ辞典

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