おかずは、漢字では「御数」と書き、数を取り揃える意味で「おかず」になったとする説が有力とされるが、混ぜ合わせる意味の「糅てる(かてる)」を語源とする説もある。
おかずは主食の周囲にあることから、古くは「御巡り(おまわり・おめぐり)」とも呼ばれた。
「御巡り」は数を揃えなければ意味をなさないため、そこから考えると、数を取り揃える説が妥当と思われる。
しかし、「かてる」から転じた「糧(かて)」は、現代でも食物の意味で使われ、ドラマ『おしん』に出てくる「大根飯」などは、穀物以外のものを混ぜ合わせることから「かてめし」と呼ばれる。
また、「副食物」を意味する言葉の多くは「菜」を用い「お菜(おさい)」と言われていたことや、「お惣菜」などの言葉を考慮すると、「かて」の説は否定できない。
「おかず」「お菜」「御巡り」は全て女房詞だが、おかずの男性語としては「御具足(おぐそく)」という言葉が使われていた。
また、おかずの漢字は「御数」のほか、「御菜」とも書く。