お払い箱の語源・由来

お払い箱は、本来「お祓い箱」と書き、伊勢神宮で御師が檀家に配ったお祓いの札を入れておく箱を意味した。
「お祓い箱」は毎年新しい札に取り替えられて不要になるため、「お祓い」と「お払い」をもじって、不要になった物を捨てることを「お払い箱」と言うようになり、不要となった人を解雇することも意味するようになった。
他に、サンスクリット語「Pārājika」の音写「波羅夷(はらい)」が転じたとする説もある。
「波羅夷」とは、仏教の戒律の中で最も重い刑罰で、仏法会から追放することを意味したため、解雇の意味になったとされるが、「波羅夷」から「お払い箱」になるまでの経緯は不明である。
お払い箱は不要になった物を捨てる意味が先にあり、後に解雇を意味するようになった語なので、「お祓い箱」が語源と考えて間違いないであろう。

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