漢字の「腕白」は当て字。
わんぱくの語源は諸説あるが、次の二説が有力とされている。
ひとつは、江戸末期の国語辞典『俚言集覧』に「関白の訛音と云へり」とあり、権力者を意味する「関白」が変化し、「腕白」になったとする説。
もうひとつは、昭和初期の国語辞典『大言海』の説で、「不正」や「無道」を意味する漢語「枉惑(わうわく)」が「わやく」や「わわく」と訛り、「わんぱく」になったとする説。
江戸後期の風俗百科事典『嬉遊笑覧』には、「小児の頑要(わるさ)するわんぱくとは、わやくの転り(うつり)たることと聞ゆ」とある。
どちらか一方の説が正しいということではなく、「関白」と「枉惑」の混交により、「腕白」になった可能性もあると考えられている。